エジプト旅行記その3です。

今回はDay05、ルクソールの1日目です。
Day05 ルクソール1日目 ルクソール神殿とカルナック神殿
早朝にカイロのホテルを出る 4:30am
4時起床。ホテルのスタッフさんの好意で空港までの車を手配してくれていました。


好意はそれに留まらずなんと朝食をパックにしてくれていました。感動。エジプト人って根っこのところは日本人に似ているのかもしれません。ピラミッド観光の際はKamet Boutique Hotelをぜひ。
早朝すぎて人のほとんどいないカイロ国際空港へ。

妻は5時19分の9のポーズをしているらしいです。「あなたは何をしているのか」の質問への回答を本人から聞いて初めて分かりました。左右が逆です。

空港と言えばお約束の待ち時間です。妻はどんな空き時間でもMacbookをカバンからスンと取り出してタスクでもモリモリと進捗させます。私も彼女との海外旅行はゆうに10回を超えましたので、すっかり慣れたものです。最初は「えぇ…」と思っていました。
さてそんな時、私のポケットにパスポートが無い事に気付きました。これはマズすぎると保安検査場まで猛ダッシュで戻りあらゆる職員さんに質問責めするも、返事はお決まりの「無いよ」。
これは困った、かといってできる事が無い、どないしょ…と妻のところに戻ると「カバンの中にあったよ」と来ました。

呆れた妻と待たせていた空港職員さんの冷ややかな眼差しを浴び、我らはルクソール行きの飛行機に乗り込むのでした。
ルクソール国際空港(LXR)へ着く 8:00am
目的地に着きました。空港自体に特筆すべきものはありませんでしたが、私達は最先端の乗客を発見しました。

車のように駆動するスーツケースとそれを乗りこなす中国人のお子さんです。私はここに未来を見ました。我ら夫婦が80歳になり体調・体力面で移動の困難を抱えるようになってもこれがあれば海外旅行を満喫できるんじゃないでしょうか。この技術には大いに期待したい。
さてルクソール、ざっくり言うとこういう地理関係にあります。

ルクソールはナイル川によって東西に分断されているのが特徴です。王家の墓に近く穏やかな雰囲気の西側、神殿へのアクセスが良く賑やかな東側、という区分になります。
両者を渡す橋は街の外れにしかなく、移動の度にこの橋まで向かうのは現実的とは言いづらい距離感です。ので、東西を行き来にはナイル川を相談するフェリーを利用します。
空港で客待ちしているタクシーは地雷の可能性が高いらしく、配車アプリも使いづらいとのこと。先にその情報を知っていた妻は、予めホテルにタクシーを手配してくれていたのでした。旅スキルが高い。
素晴らしいホテルへ着く 9:00am
ナイル川を挟んで西側に妻が予約してくれたホテルがありますので、そこへ向かいます。空港からタクシーで30分でした。

そこは楽園のような場所でした。写真は中庭ですが、居心地が良さが突き抜けています。エジプトの日差しは厳しいながらも木陰にいるとぐっと気温が下がり、そこに優しい風が吹こうものなら「一生この状態がいい」という感情になれます。Embrace Hotel Luxorというホテルです。

妻も気持ち良さそうです。

中庭だけでなく、部屋も十分広く綺麗で、私は笑いが止まっていませんでした。
水回りも綺麗だったので我らはこれみよがしに服の洗濯をした後、今日はよく考えたら朝4時から活動しているので仮眠をとりました。
評判のレストランでランチ 12:00pm
食べ物に抜け目の無い妻は、当然のようにナイル川沿いにある評判の良いレストランを予めブックマークしています。そこにランチを食べに行くためホテルを出ます。

住宅街は極めて穏やか。ちなみにめちゃくちゃ暑いです。

メインの通りに出るとかなりの量の車の行き来があり、賑やかです。そしてむちゃくちゃ声をかけられます。賑やかというよりはうるさいです。

灼熱の中10分以上歩いて、目的のレストランに着きました。

アラカルト料理もあるようですが、エジプト料理のコースが断然おすすめ。むちゃくちゃ美味しかったです。10日のエジプト滞在でここがNo.1でした。ちょっと高かったけど。さすが世界中の食事に飢えた妻がチェックしていたレストランだけあります。

レストランはナイル川のすぐ側にあります。とても穏やかで気持ちが良い。現地の人からあらゆる方角から声をかけられる事以外は。観光客をとにかくタクシーに乗せたくてしょうがないようです。全住民の職業がタクシー運転手なのかと錯覚します。

特に活動計画は無い上にとにかく暑すぎるので、涼むためにホテルに帰ります。
カルナック神殿へ 3:00pm
ルクソールには観光マストの神殿が2つあります。真昼を過ぎて少しだけ外出しやすい気温になったかな、という事で、ナイル川を渡って神殿へ行くことにしました。まずはやや外れにあるカルナック神殿から。

船着き場には頻繁にフェリーが行き来しています。

船を操縦しているのはかなりのイケおじでした。
船はGoogle Mapsで示させる航路とは異なり、ルクソール博物館の側に着きます。ご注意。
そこからカルナック神殿は歩いて行くには遠い距離ですので、発着場にたむろしているタクシーを捕まえて乗り込みます。値段交渉がかなりめんどくさいです。
カルナック神殿へ着きました 4:00pm

かっこよ!

周囲に日傘をさしている人はいません。

カイロのピラミッドもそうでしたが、エジプトの遺跡はとにかくスケール感がバグっている。

妻が壁画のポーズをとっていますが、その後ろのおじさんのいでたちが格ゲーのキャラみたいで笑えます。
1時間くらい滞在しました。なかなか良かったです。
次はもちろん本命のルクソール神殿へ向かいます。が、いまいちベストな移動手段が分かりません。

のでとりあえず歩いてみました。カルナック神殿の出口で四方八方からかけられるタクシーの声は全て無視しました。
15分くらい歩いたでしょうか。Google Mapsで現在地を確認したところあまりの進みの悪さにひとしきり絶望感を抱いた我々は、やはり流しのタクシーを捕まえる事にしました。

やっぱり車は良いですね!!
ルクソール神殿まわりを散策 5:30pm
という事で一瞬でルクソール神殿に着きました。が、あまりに暑すぎてマクドで涼むことにしました。

エジプトでチェーン店を見ることはめったにないのでなかなか新鮮です。
あと神殿の近くにはお土産屋が並ぶストリート(スーク)があります。20年前に訪れたカンボジア並みに客引きのひどいエジプトで絶対に良い思いをするわけが無いと分かりきっているのですが、見学に行ってみました。

我ら夫婦は、旅先で見つけた「心の底から良いと思えるマグネット」を必ず買うというルールを自らに課しています。しかしエジプトではあらゆる土産物屋で売っているものが同じでという悲しい事実があり、カイロで多くの土産物屋を訪れましたがついぞ「これだ」と思えるマグネットに出会えませんでした。
こんなドローカルな土産物屋に我らの強い欲求を満たすマグネットなんてあるわけが

ありました。
カイロでは目にする事の無かった異常に奥行きのあるピラミッドのマグネットです。この邪魔感がとても良い!と私たちの心を一気に鷲掴みにしました。
我ら夫婦は趣味も好みもほとんど一致する事は無いのですが、こと旅先で買うマグネットにおいてだけは意見が相違する事がありません。旅の異常なテンションがそうさせるのでしょうか。
あとアヌビス神とホルス神の人形も買いました。

ぐうかわ。
遠方の古代の神々が常に自宅を守ってくれていると思うと、これほどありがたい事はないですね。
で、店を出ると当然発生するイベントが起きます。「こいつは金を持っている」と判定されたので向かいや隣のお店の店主が死ぬほど声をかけてきます。「エジプトに行くとエジプト人の事が嫌いになる」という噂を耳にした事がありますが、それなりに本当だと思います。
ルクソール神殿へ 6:30pm
という事で本題のルクソール神殿へ行きます。

うん。カルナック神殿よりもこっちの方が洗練されている感じが好きですね。観光客向けに整えている、という事なんだろうと思いますが、かっこ良いものはかっこ良いです。

スフィンクス参道です。素晴らしい開放感です。

エジプトの遺跡に共通している“とにかくでかい感”をここでも味わう事ができます。

何かの部屋です。

これはあまりに高いくるぶしの再現度に感動して撮った写真です。
遺跡を一通り歩き回って、広場で休憩します。

頭頂部にペットボトルが乗るという妻の特技が炸裂しました。3年ぶりくらいに拝むことができて感無量です。

ぼーっとしている間に日没です。あくせく働いている日本では味わえない時間の過ごし方です。こういうところに旅は良さもあります。

石像のモノマネをしました。今見ると全然似せられてませんが、妻がディレクションする気が無いのが原因です。

ライトアップもとても綺麗です。
ルクソール神殿には1時間半ほど滞在しました。さすがのスケール感とゆったりできる感じが良い場所でした。さすがマスト訪問スポットと言われるだけはあります。時間が限られていたらカルナック神殿よりもルクソール神殿の方がおすすめです。
ホテルへ帰る 8:00pm

神殿の真正面という立地により永久的な繁盛が約束されたファラファル屋で小腹を満たします。
そこからフェリー乗り場まで歩いて帰る事にしました。だいたい20分くらいの距離です。

スフィンクス参道は立ち入りはできないようなのですが、ライトアップされていて、町のところどころから眺める事ができます。なかなか見ない光景で、綺麗です。

ルクソール博物館の側からフェリーに乗ります。お昼に西岸からフェリーに乗った着場と位置が違うので注意が必要です。

東南アジアもそうですが、日中よりも夜の方が過ごしやすいのでこの時間でも行き交う人が多く、活気があります。
ダンスパーティ 22:00pm
という事でホテルに帰ってきました。1日中歩いていたのでクタクタですし風呂に入ってさぁ寝ようとすると、外から異様な音量の音楽が流れて来ました。

何事かと思いましたが、ホテルの中庭が即席のDJブースとダンスフロアになったようで、なんか皆むちゃくちゃ楽しそうでした。もちろん我ら夫婦は陰キャなので5メートル先からニヤニヤして眺めて過ごしました。
かかっている音楽はいわゆるクラブ音楽にちょっとアフリカのテイストが加わったもので、興味深かったです。