2024年のゴールデンウィークにエジプトに行ってきました。その旅行記シリーズを始めます。
旅程はこんな感じ

カイロで入国して3日、ルクソール2日間、アスワンで3日間、カイロに戻って1日、という行程でした。
ではいってみましょう。
Day01 出国
まずソウルへ 2:00pm

往路は成田〜ソウル〜ドバイ〜カイロ、という乗り継ぎ2回コースです。ソウルでの乗り継ぎが2時間しかないのですが、大丈夫でしょうか。
いきなり乗り継ぎトラブル 5:00pm
大丈夫ではありませんでした。正確に時計を見ていたわけではないのですが、離陸の時点で「なんか出発が遅れている気がするぞ」と思ってインチョンに着いたら添乗員さんに名前を呼ばれ、「あーもしかしたら」と話を聞くと、「乗り継ぎができないので別の便をとった。それまではラウンジを使ってください」とのこと。
振替便まで6時間あるという事で、ラウンジでお世話になる事にしました。
KALラウンジで壮大な暇つぶし 6:00pm

という事でラウンジです。

まぁ予定通り行ってもカイロに着くの早朝だったし、我ら夫婦ラウンジ使う事なんてめったにないし、6時間の壮大な暇つぶしを楽しむ事にしました。ただそれ以上に妻が「この時間で仕事が全部終わるかもしれない!」と興奮気味だった事に私は少し恐怖を覚えました。

私は趣味のイラストワークを進めたり、無料で利用できたマッサージチェアを味わい尽くそうとしたり、暇すぎて空港をうろうろする事で時間を潰しました。

妻は宣言通り、ほとんど仕事をしていたようです。
夜の11時55分、ようやくソウルを立ち、次のドバイに向かいます。
Day02 ようやくカイロに着く
ドバイ国際空港へ着 5:00am

早朝着。乗り継ぎまで数時間あるのでそこらへんの椅子でちょっと寝ました。
カイロ国際空港(CAI)へ着 12:30pm

ようやくカイロに着きました。東京の自宅を出てから30時間くらいかかったようです。足が信じられないほどむくんでいました。

eVISAをゲットします。

通常なら1-2名ずつ通っていく入国審査では、大量の現地の方がブースに詰め寄っていてすごい空気でした。この時点ですでに異文化を感じた気がします。

SIMをゲットします。10日の旅行で20GBなんか絶対に使い切りませんが。
妻がチャーターしたUberで宿に向かいます。

カイロはもちろん首都なんですが、建物はほとんどが建設途中で日中でも結構怖いです。後で知ったのですが、敢えて建設途中にする事で税金のかかり方が異なるとか。

ギザ地区に近づくと建物の間からピラミッドがチラリと顔をのぞかせます。こんなにしれっと目にしてしまうとは思いませんでした。
ギザ地区のホテルに着く 1:30pm

Kamet Boutique Hotelというホテルに3泊。立地は空港から40分。
このホテル、立地が素ん晴らしくて…

バルコニーからピラミッドが見えます。
夫婦ふたりしてものすごく喜びました。
30時間以上の長旅で満身創痍となった体をこの素晴らしい眺め部屋でゆっくりと癒やす…わけがなく、妻はささっと着替えて「さぁ、博物館へ行くよ」と、ものすごいエネルギーで私を駆り立てます。
大エジプト博物館 3:00pm

妻が事前にネットでチケットを発行していたのですがゲートを通れない。調べてみると、どうやら日付を間違えていたようです。こんな時、何もしていない私が妻を責められるわけがなく、いいよいいよとなだめる事しかできません。
としたところ、困り顔に定評のある妻の表情を見かねた職員さんが笑ってゲートを通してくれました。私の株は上がらず、職員さんの株が上がりました。

わざわざ事前予約して訪問したこの博物館の目玉!ツタンカーメンのプロジェクトマッピングショーはかなり厳しい内容でした。それ以上の事は私の文章力では表現できません。日本人の方に言っておくと、見なくていいです。
博物館自体がまだプレオープンなので、ショー以外に見るべきものもあまりありません。

建物のスケールだけはバカでかいです。

あと土産物のセンスはとても良いです。「まだ1日目だし」とここでは買わなかったのですが、以後のエジプトの道中でこれ以上のTシャツに出会えませんでした。買っておけばよかった。たしか4,000円くらいしたけど。2024年現在、物価は日本に比べて激安、というほど安くは無いです。

併設していたカフェで初エジプト食を。現地のソウルフード”コシャリ”を頂く。味の薄いボロネーゼという感じ。
ホテルに帰る 5:30pm
ホテルに戻りました。水を求めて近所のスーパーに参りましたが5リットルくらいの大型ボトルしか売ってないという海外旅行で初めての事態に遭遇しました。困った様子の妻です。


ホテルの屋上からこれでもかと言うほどピラミッドが拝めます。カイロ滞在中、もちろんピラミッド現地まで観光に行くわけですが、今振り返ると、この遠くからのピラミッドビューもかなり風情があると感じます。
今日はだいぶ疲れていたので、早めに就寝しました。
Day03 カイロ2日目 超感動のピラミッドツアー
相当早く寝たので、6時に目が覚めました。

妻は仕事をしていました。
ホテルの朝食 7:00am
エジプトと聞くとさぞかし暑いんでしょうと思われるかもしれませんが、朝はむちゃくちゃ寒いです。


極寒ですが、ピラミッドを見ながら朝食を食べるというすごいシチュエーションです。良い。
念願のピラミッドツアー 9:00am
さて今日は妻が予約していたピラミッドツアーに参ります。とても楽しみです。

いまいち状況が良く分からない、準備を整えている我らの写真です。
ホテル前までガイドさんとドライバーさんがタクシーで来てくれます。車で15分くらいで現地に着きます。

ゲートで入場料を支払って入ります。

おおーーーー!! ホテルからタクシーからと何度も見たはずのピラミッドですが、ゲートを抜けて改めて近くで視界に入ると言葉にできない感動があります。圧倒的なスケール感。人生でここまで「写真と現物が違う」と思う体験をしたのは初めてです。視覚以外の感覚器でもピラミッドの存在を感じているような気がします。糸井重里さんが”肉眼で見て良かったもの”としてピラミッドを挙げていた気がしますが、ほんとにその通りです。
世の中、観光名所の美しい写真は腐る程ありますが、ピラミッドだけは心の底から「現実を見た方が良い」と言い切れます。それくらい感動しました。

ガイドさんがピラミッドの成り立ちなどを説明してくれます。が、さんざんYouTubeで予習していた我らにとって新しい知識は何もありませんでした。

妻はガイドさんの手引きにより何やらポーズをとらされています。ツアーでは良くある事です。
出来上がった写真がこちら。

ピラミッドと全然関係無いギミックでした。しょうもな。
ツアーのお作法を一通り大人の対応で流し、もちろん、内部に入ります。


近くで見ると、一つ一つの岩のデカさがハンパ無いです。なんじゃこら。

内部はなんかもうめちゃくちゃ暑いです。湿気がすごい上に、大回廊の急勾配の階段を登っていく工程はもはや登山と同じ。すれ違う観光客は全員、汗をボタボタ流しながらふーふー言っていました。
その先に王の間があります。

「写真撮ってやろうか」と言ってくるおじさんがいますが、撮影後にお金を要求されるので注意してください。

大量の除湿機があります。げんなりしそうになりますが、これらが無ければもっと湿度がえらい事になると思うと許せるかもしれません。あとなんかおもろいのでOKです。
いやーすごかった。
ピラミッドは周りをぐるっと一周できるようになっています。

ガイドさんはとにかく写真を撮りたがります。被写体になるという事にあまりに慣れていない我らは引きつった笑いを浮かべるのでした。
なおこの写真は妻による「おもろい」という評価がついたという理由で、2025年の年賀状の写真に見事採用されることになりました。
次は移動してカフラー王のピラミッドへ。

ガイドさんがやたらポーズをとらせたがるのに従い写真をぱしゃぱしゃとられます。
カフラー王のピラミッドは遠くから眺めるだけでした。
次はタクシーでラクダエリアへ。

ピラミッドを見下ろす広大な高台にラクダがたくさんいます。観光ビジネスが生み出した景色と分かっていても、それでもとても穏やかでいい空気です。

生まれて初めてラクダに乗りました。上下振動が凄かったです。がくんがくん移動します。こういう時、人は「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛〜」という声しか発する事ができません。

そういうガイドさんは、写真のネタがワンパターンです。
次にスフィンクスへ。

ピラミッドに比べると感動度は薄めです。鼻が欠けてるのがもったいない。そしてここでもガイドさんはやたら写真を撮りたがります。もう紹介はしません、
ピラミッド周辺の遺跡観光は以上で、その後はタクシーでお土産屋に連行されてそこでめちゃくちゃ営業されます。頑張ってNo Thank youと言います。その後、同じくタクシーで町のレストランに行って持ち帰り式の昼食が出ます。多分ツアー会社と提携しているレストランだと思います。
ということで3時間のツアーが終了。金額は忘れましたがガイドさんとドライバーさんにチップをお渡ししてさよならします。いやーすごかった。ほんと感動した。もう一回言いますが、ピラミッドだけは肉眼で見るべきです。
ホテルに戻る 12:00pm
ホテルに戻って来てさきほど買ったターメイヤサンドイッチ(多分)を食べます。

さて午後の予定は特に決めていません。そこで妻と激論を重ね、「シタデルという昔の要塞があるらしいので見に行ってみよう」という結論を得ました。
シタデルの要塞へ 2:00pm

シタデルというのは十字軍の侵攻に備えて1176年に建設されたイスラムの要塞。十字軍との戦いの後はエジプトの中心地としての役目を担ったとのことです。この周辺のカイロ歴史地区は一帯が世界遺産に指定されているようです。

そもそも防衛が目的なので、カイロを見渡せる丘の上に建設されています。従って素晴らしい眺望が得られます。

そして敷地の中にどでかいモスクがあります。

なんと言うか、むちゃくちゃかっこいいです。明らかに権威を示すためのロケーションと建築である事を感じさせます。今まで見たモスクの中で、シンプルに一番「すご…」と感じました。

周辺では意味わからんくらい犬が寝ています。こういう人生を送りたいと本気で思いました。

回廊を回ってモスクの中に入ります。無料です。外見もすごいですが、中もすごいの一言。

シャンデリア、という一言では済ませられない装飾が施されています。建設当時からこうだったとは考えづらいので現代ならではの装飾なのかもしれませんが、それでも神秘的な気持ちになります。
床に座ってぼーっとする観光客もけっこういて、自然とそうさせる場の力があります。というか我ら夫婦も自然と座ってぼーっとしました。
いやーシタデルすごかった。カイロ来たら行った方がいいです。
という事で退散。次に向かう場所を考えます。

なお駐車場ではFURUKAWAというメーカーの重機が動けない体になって鎮座していました。哀愁を感じました。
さて次はどこに行こうか。木陰に隠れて妻と激論を交わした結果、ハンハリーリ市場に行こうという事になりました。
ハンハリーリ市場(Khan el-Khalili)へ 3:30pm

いわゆるカイロ旧市街という地域にあります。

マーケットに着いたら入口にあるお店で店員同士が死ぬほど口喧嘩してて面白かったです。
徒歩15分くらいの圏内は観光客向けのお店が並んでいますが、それを外れると現地の方向けのマーケットにその姿を変えていきます。

30分以上歩いてもずっと衣料品店しか並んでいないみたいなレベルです。道がめちゃめちゃ狭いし人がめちゃめちゃ多い。脇道が無くて一度ストリートに入ると永遠に前に進むしか無く、同じような店ばっかりなのでそのうち「無限ループなのでは…」と思えてきます。
我らはぐったりしてしまいました。
評判のコシャリ屋へ行く 5:00pm
お腹が空きました。妻があらかじめ目星をつけていたコシャリの有名店 Koshary Abou Tarek に向かいます。新市街の少し外れにあります。移動手段は例によって妻が手配したUberです。

ご飯を食べるには相当中途半端な時間ですが多くのお客さんで賑わっています。さすが有名店!

噴水があります。そして無駄に多く見える店員さんの一部はかなり暇そうです。日本に無いカルチャーで良い。

さて有名店のコシャリですが、私には昨日博物館のカフェで食べたコシャリとの味の差が分かりませんでした。恐らく素の味ではなくトッピングでカスタマイズする事にこの食事の醍醐味があるのだと思います。味変を心から愛する妻は異国の出自不明なトッピングをバシャバシャとかけまくって楽しんでいるようでした。

コシャリを食べた後は、現地の女子にバカウケのアイスクリームを食べました。
ピラミッドの日没とライトアップを見に行く 7:00pm
特にやる事がないので、ピラミッドのライトアップを見に行く事にしました。またUberで移動します。ピラミッドの正面にはこれみよがしにルーフトップバーが数軒並んでいまして、そのうちGoogle Mapsで最も評価の高かったお店「Rooftop 7000」というお店を選びました。ホテルに付いてるバーで、ホテル客以外は入場料がかかりました。

こんな感じ。ひたすら日没を待ちます。

日没しました。ちなみにぐう寒です。
しかし待ちに待ったライトアップが一向に始まりません。店員さんに聞くと「今日はやらないかもしれない」と曖昧度の高い返事。寒すぎるので「じゃあ帰ろうか」となりました。
ホテルに帰る 8:30pm
ホテルがピラミッドから徒歩圏内なので、せっかくだし歩いて帰ってみる事にしました。

ローカル色の強いお店で夜食を買います。料理名は忘れました。

帰り道いは突如として遊園地スペースが現れます。

通りから普通にピラミッドが見えます。夜のピラミッドもいいですねぇ!日常生活に溶け込んでますねぇ!

夜のカイロです。探索気分で楽しいです。ちょっと怖いですが。
さて私たちは帰りながらも「ピラミッドは本当にライトアップはしないのだろうか」「店員さんのあの曖昧な態度はなんだ」という事が気になっていたもので、ホテルに帰ってからもしばしピラミッドを眺めていました。

たぶんライトアップしてるなこれ。
夫婦をして「なんやねん」と言い合ったものですが、ただぼうぼうと光るくらいの控えめな演出のようで、もし現地で見ていても「ふーん」以上の感想は持ち得なかっただろう、と言い聞かせる事で納得をしました。
という事で本当に濃密なカイロ1日目でした。本当にピラミッド凄かった。マジで人生で1回は肉眼でみるべき。
Day04 ピラミッド再び編へ続く!!
続きます。