一生モノのFenderジャズベースを見つける旅 〜 Player シリーズ編

半年以内
Playtech Jazz bass JB420 and me

これだ!と思えるFenderのジャズベース、かつパッシブの4弦。を相変わらず探しています。5弦やアクティブのシェアが目に見えてぐんぐん高まる昨今、なんで時代に逆行するようなアンテナの張り方をしているのかは自分でも良く分かりません。

エレキベースを弾きはじめて25年になる私ですが、ハッキリ言って見た目重視で探しています。こんな事言うとガチの方々にぶっとばされそうですが、Fenderのジャズベースである時点で一定のサウンドが出ることと、サウンドは後から調整ができることが理由です。

半年前、American Professional II の Mystic Surf Green というカラーがとても良さそうだ、と記事を書きました。

Fender American Professional II Mystic Surf Green
Mystic Surf Greenと私

が、なんか自分に似合ってない気がしたので却下しました。

その後、先輩から借りているPlaytechの激安ジャズベースJB420のイエローで演奏する自分の写真を見ているうちに

Playtech Jazz bass JB420 and me
イエローと私

どうやら暖色系カラーの方が良さそうだ、と気持ちが変化して参りました。

暖色系だともともとFiesta Redというカラーが好きで優先候補でしたが、他にも何かグッと来るカラーが無いかしら、と探すことにしました。

Fender jazz bass fiesta red
Fender公式より。かなりくすんだ色で写っていますが、実物はもっと鮮やかです

Fiesta Redはビンテージジャズベースにもラインナップされるほどのメジャーカラーです。将来もしインスタで演奏動画をアップするなら、ベースのカラーだけで「あ、いまさしだ」と見分けがつくくらいのオリジナリティのあるカラーが良いかもな、と思ったところもあります。
後は、ずっと近所の御茶ノ水の楽器屋に置いてあったので、買おうと思ったらいつでも買えるか、とモラトリアムを感じていた事も一因です。

まぁその前に演奏力をつけろよという話もありますが、ここでは不問とします。

で、ネットでいろんなジャズベースを漁る過程で、これは!と思ったのが Capri Orange と Pacific Peach、Monaco Yellow です。

左からCapri Orange、Pacific Peach、Monaco Yellow

あーどれもクソかっこいい。ジャズベースの形って世界で一番かっこいい造形物だと思ってるんですけど私だけですかね。

Capri Orangeを探す

2018年に発表された Fender Mexico によるエントリーモデル、Player シリーズのカラーの一つです。なんか知らんけど私にむちゃくちゃヒットしました。

Fender Player Jazz Bass – Capri Orange

ですが、新品はおろか中古ですら絶望的に市場に出回っていない事にすぐに気付きました。あらゆる楽器ECサイトやオークションサイトで「在庫なし」「SOLD OUT」のオンパレードです。

かくして私は海外通販に目を向けました。さすが海外、スケールが違うもので、3-4件ほどは購入できそうな店が存在しました。中にはポーランドのメルカリみたいなサービスに出会って世界は広いなぁと思ったり。

もちろん海外通販ならではの面倒さがあります。
送料がどうなるの(お店のウェブサイトからはJapanへの送料がいくらなの、もそうだし、そもそもJapan配送に対応しているのかも判然としないケースが多い)もあるし、加えて、利用されている木材によってはワシントン条約にひっかかるかもしれないみたいなリスクも目に飛び込んで来たりする。

どうしても「本当に日本で入手できなかった場合の最終手段」としての扱いになりました。

なおこのカラーのベース、ネットで写真を漁っているととても同じカラーとは思えない写真がわんさか出てきます。環境の影響を受けやすいんでしょうか。

いちおう全てCapri Orange

ネットの情報だけに頼ると意思決定をミスるリスクが高いと感じた私は、わざわざイケベ楽器の渋谷店に行き同じカラーの Jaguar Bass (シェイプ違い) をこの目で見に行きました。この情熱に自分でも少し笑えました。

Pacific Peach が目に入る

とはいえ日本で買えるに越したことはありません。ぽろっと在庫が出ないかなと毎日のように “Fender jazz bass capri orange” で検索しまくってると、どういう理屈か分かりませんが Pacific Peach も検索結果に引っかかってきます。
これも同じく Player Jazz Bass シリーズなんですが、その中の限定版カラーのようです。

これはこれでアリなんですが、

Fender Player Jazz Bass limited edition – Pacific Peach

どうしても2ノブである事に引け目を感じてしまいます。やっぱフェンダーのジャズベースは3ノブが王道、と思い込んでいるのかもしれません。レアカラーを探している人間がここで王道を持ち出してくるあたり認知が歪んでいると言わざるを得ませんが、感情がそう言っているので仕方ありません。

Monaco Yellow に出会う

ネットサーフィンの過程で、2022年に限定販売された Fender Japan 製のレアカラーが目に飛び込んで来ました。Made in Japan Limited International Color Jazz Bass というモデルのようです。

Monaco Yellow

2024年の現行機種でPlayer IIシリーズの Butter Creamというカラーがありますが、あれよりもかなり彩度の高い、バキッとしたイエローのようです。現在使ってるPlaytechのJB420も同じイエローで気に入ってるし、今まで所持した事がないメイプル指板という事で、俄然盛り上がって参りました。

在庫があるお店があるようなのでどこだと調べてみると高知県の実家から5分の楽器屋でした。そして2週間後に私は帰省する事が決まっていました。

こ、こんなミラクルがあるのか…。

誰がどう考えても、これは私に買われる運命なのだと言うでしょう。

で、飛行機に乗って実家に戻るじゃないですか。そして速攻で楽器屋に行って店員さんに聞いたら「売れちゃいました。すみません…」と言われました。その時は大きなショックで気付かなかったんですが、なんで謝られたんでしょうね私。

この顛末を親父に話したら、「アホか。俺に言うたら買うとったのに」と言われました。その手があったか〜、なのかこれ?とりあえず親父に買わせといて、実物を触って「やっぱ違うわ」ってなったらどう処理する話なのかこれは。すぐ売るのか?親父が弾くのか?謎である。

妻にも母にも笑い者にされ非常に悔しい思いをしたうえに、その晩、スーパー銭湯で露天風呂に浸かりながら「俺には、欲しいものは何が何でも掴み取るという気概が足りていないのでは?」とスケールを無駄に大きくした自問自答をすることになりました。

Capri Orangeの中古に出会う

以上、ここ半年におけるジャズベースを探す旅の様子でした。その後、反省を活かしてCapri Orangeの中古をゲットする事になるのですが、それはこのNew Bassのレビュー記事で書く事にします。

という事でカプリオレンジのジャズベースをゲットしました。