ベーシスト視点でのNUX Mighty Plug Pro MP-3 レビュー

3ヵ月以内

オーディオインターフェースかアンプシミュレーターを物色する中で、NUX Might Plug Pro MP-3を買いました。Twitterか何かでどなたかが「ベースが弾くのが楽しくなる」と書いてあったのにグッと来たのが決め手となりました。

届きました

1週間使ってみて、自分にとっての価値をざっと評するとこうなります。

  • 手軽さ: ◯
  • サウンド: △
  • 練習ツールとして: ◎
  • 演奏動画用ツールとして: △

自宅の練習用としてお手軽

これを買う人のほとんどが「手軽に自宅練習したい」という意図で購入すると思いますが、それは間違いないです。Mighty Plugを楽器に刺す→電源をオンにする、だけでアプリが勝手に繋いでくれますので、すぐヘッドホンから音が出ます。

刺して電源入れればOK

私はもともとLINE6のUX1というアンプシミュレーターを活用してたのでPC側でPODアプリを起動する手間が一つ減ったくらい。ただ日常生活でPCは常時ONしており楽器もPCの前で練習する人間ですので、手間の差はそんなに大きくないです。

サウンドは、楽器の状態を選ぶ

一番期待したのはサウンドです。15年ほど前に利用していたLINE6のアンプシミュレーターからどんな進化を遂げているのかとワクワクしましたが、悲しいかな大きな差は感じませんでした。

とはいえ私は惰性が行き過ぎていて、20年間に一度も調整に出した事が無いベースで、弦は10年近く張り替えていないようなコンディションでサウンドを語る方が無理かもしれません。

従って、アンプシミュレーターとしての品質は十分成熟しており、それよりも楽器本体のコンディションの方がサウンドに与える影響は大きいと思うに至りました。

スタジオの大きなキャビネットで音を出すと多少ヘバっている楽器でも気持ちいいものですが、ヘッドホンだとその誤魔化しが効きません。

これが2024年のベストバイとなるかどうかは、楽器のコンディション調整によって気持ち良いサウンドを出せるようになるかどうか次第だと思われます。
とりあえず10年ぶりに弦を替えようと思います。

みょーんという音がする

あと、弾いてるとベースの音とは別に「みょーん」という高い音が鳴るのですが、これ何なんですかね。

ほとんどの機能がギター用である事を飲み込む

Mighty Ampというスマホアプリで音作りします。このアプリではサウンドメイクに関する機能が膨大にありますがそのうち90%はベーシストには無縁のものです。
有史以来、そういうものだと頑張って納得します。

YouTube音源はスマホではなくPCと同期する

この製品の目玉の一つがBluetooth接続によるYouTubeとの同期です。これはスマホではなくPCで接続した方が圧倒的に楽ちんだと感じます。

YouTubeはPCから流す

私は上図で示す環境で練習しています。

スマホ側でYouTube同期をすると、アンプ設定を調整する度にスマホでアプリを切り替えなきゃいけないのと、そもそもYouTubeの再生が止まってしまうので、非常に便が悪いです。

ヘッドホンはステレオミニプラグ(1/8)の方が良い

これは誤算でした。
手持ちのヘッドホン SonyのMDR-CD900ST がステレオ標準プラグ(1/4)のため、Mighty Plugのヘッドフォンアウトに繋ぐために変換ケーブルを利用しています。

ステレオミニからステレオ標準への変換ケーブル

が、この部分に無視できない重量があります。ので真下方向にかなり強い力で引っ張られます。ジャックが抜けないか心配しながら練習するのも生産性としてどうかと思います。
これはミニプラグのヘッドホンを買って解決した方が良さそうです。

生音の練習より断然良い

サウンドにまだ納得できないとは書いたものの、練習環境としては抜群に良いです。特に、生音でべちべち練習してても気付きづらいのが以下の2点。

  • 意外と音量のムラが発生している
  • 意外とミュートができていない

これに気付けるだけでもかなり練習になります。

加えて、(これをやるにはやや接続が面倒ですが)録音できる状態がスタンバイしているというのも大きいです。

今後の練習環境として標準化していこうの考えです。

YouTube音源も同時に録音できたら良かったが…

USB-CでPCと繋ぐ事でオーディオインターフェースとしても利用が可能です。試しにMacbookのGarageBandに繋いでみました。

楽器単体を録音できるのは当然として、欲をかいて「インスタ投稿用にYouTubeの音源も同時に録音できないかな」と試しましたが、これはダメでした。

正確に言うと、アプリ側の設定「USB Audio Settings」を変えれば録音できるっちゃできるんですが、音質がひどくてまともな音源になりませんでした。

という事で、素敵な音質で録音する方法が見つかるまでは、音源と自分の演奏音源をDAWでミックスするという従来の方法でやる必要がありそうです。

以上です

という事で、新しい練習環境が整ったという事に満足です。
当分はもう少しサウンドメイクを頑張ってみようと思います。