世の酷評ほど悪いと思わない「ファイナルファンタジーオールザブレイベスト」

とりあえず発売初日に買ってみたFF All The Bravest。
さっさとレベル99にして、仲間もフル(40人)に揃えたので一通り感想でも書いてみます。

ゲーム性

まぁこのアプリの狙いが透けて見えるというか…昔のFFユーザーに「スマホゲームもいいもんだよ」と言いたかったんでしょうねぇ。ターゲットは恐らく20代後半~30代後半とか?自分はドンピシャです。SFC時代のFFに熱狂し、7で止まってしまった自分としては、あんなトレイラー見せられたらとりあえず買うしかないでしょう、と。350円だし。買った時点でもうスクエニの勝ちで俺の負けなわけです。だって今までゲームアプリ買った事なかったんだもん。428以外。確実に「スマホでゲーム」の敷居が下がった感があります。俺の中では。

で、ゲーム自体は完全な出オチなわけですが、ギリギリのギリギリのギリギリ、シンプルで飽きが「来づらい」という路線をキープできてるんじゃないかなぁと思います(個人の感想であり、商品の効能を確約するものではありません)。あんまり中だるみせずに一気にラストまで行けました。で、クリア後のやりこみ要素として妙にハードル高めな図鑑収集機能とかあるし、さっぱり楽しみたい人にもじっくりやりこみたい人にも対応できる構造になってるんじゃないかなと。
戦略性が無いという批判もありますが、しょうがないやろ…という感じです。安価で提供してバラまくのが製品戦略なのかと勝手に思ってますので、バトルに参加するジョブ選択を完全ランダムにして戦略性を一切なくす代わりに難度調整のコストをカットしたとかじゃないですかね。考えすぎでしょうか。

体感で自分がプレイしたのは5,6時間くらいかな?個人的には楽しめました。
再びプレイしようとは全く思わないですけど。

プロモーション

で、ゲーム性はさておき、プロモーション手法として結構優秀なんじゃねぇか、という方が印象強いです。画面キャプチャ一発で何となく分かってしまう感。ソーシャル時代の今ではもうプロモーションの必須要件かと。

あと公式が公式をネタにするという手法はすげぇなあと思います。すげぇというか、よくやったというか。
例えばゴルベーザの「兄と呼んでいいですとも!」とか。
こういう「ネットで流行りやすい」ネタを忍ばせるという目の付けどころはいいなぁと思います。自分みたいに、社会人になってからコンシューマーゲームに触れる時間が激減(実感値1/10)した人でも毎日ネットには接するわけで、そういう人に向けての拡散装置として計算したんだとしたら頭いいなぁという感じです。キャプチャ投稿機能を付けてないあたり、天然な気がしないでもないですけど。

高くないやろ

レビュー欄には「スクエニの拝金主義が」みたいな言われたい放題状態ですが、別に350円くらい…て思いますが。地図とキャラクターをフルコンプでも4,375円。
SFC時代に小遣い溜めて買ったクソゲーの数を考えたら、ねぇ。もうそんな時代じゃないのか。でも他のアプリの安さが異常なんだと思ってます。
というかこのアプリでフルコンプ目指すくらい愛してるならそんくらい金落とせよ、というねぇ。

いちおう言っとくと、無料の範囲内だけでもフルコンプしようとするとかなりきついです。自分は96%で諦めました。

欲を言えば

ストーリー性はちょっとだけでもあれば良かったのになぁと思います。1本道でもいいので。ここが惜しい。
昔のゲーマーがRPGに求めるものの中で、結構ウェイト大きいと思うんですよね。今後スクエニがどんだけスマホRPGに本気になるのか知らないですけど、それの橋渡しという戦略がこのアプリにあるのなら、物語は用意しとくべきだったなぁと。

FINAL FANTASY ALL THE BRAVEST - SQUARE ENIX