東京シティ・フィルの「交響組曲ドラゴンクエスト4」行ってきた

前の職場の同期やべっちと東京シティフィルによるドラクエ4の横須賀公演に行ってきました。彼はゲーム音楽を曲名で語れる、非常にレアな友達です。

2年前の群響に行った時にも書いたのですが、ドラクエ4は自分のRPG史上音楽が最も好きなゲームの一つでして、行かない理由はないのですが「今回はすぎやま先生じゃないしなー」と思ってたところ、彼から誘いを受けていくことに。あいつドラクエ4やってないのに。
結論から言うと鳥肌が立ちっぱなしの2時間で、渋ってたのが意味分からない感じでした。日本人なら全員行くべき。

ということで電車で1時間、汐入という生まれて初めて名前を聞く場所に行ってきました。

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必ず撮る図。

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4階席のセンターでした。すごい眺めだ。
昨日の新宿公演は満席だったらしいのですが、今日はガラガラ。全体で4割くらい。何してるんだ神奈川県民。

コンサートが始まる

指揮は井田勝大さんという方。今調べたら20代の方っぽい。すごい。
演奏力は、さすがのプロ。目だったミスノートも無く(アリーナのテーマでラッパが1回上ずったくらいしか気にならなかった)。2年前の群響とは明らかにレベル差があるな、という感じ。まぁ比較すべきものでもないですが。

ドラクエ4は2回目だし、すぎやま先生指揮じゃないってことで、今回はかなり落ち着いて聴けた。というか、前回は舞い上がりすぎてた。

曲順に感想を述べます

今回はちょっと趣向を変えて曲順ごとにひとこと書いてみます。

1. 序曲

お決まりの。まず鳥肌がたつ。これからドラクエのコンサート行くこと何回かあると思うけど、毎回興奮するんだろうと思う。
この曲のすごいところは、ゲームオープニングとして流れるのとエンディングの最後で流れた時の印象が全然変わるところ。ありていに言えば、最もドラクエを表現している曲なんだろうと思う。まさにテーマ。

2. 王宮のメヌエット

弦楽器隊だけによる演奏。メロディパートが目まぐるしく変わるのがオーケストラの醍醐味だけど、この曲はヴァイオリンを聴かせる曲ですね。

3. 勇者の仲間たち

なんでか分からないけど、今回最も印象に残った。
第1章のテーマは1周目のホルンがメロディとるところがなんかめちゃめちゃ好きなんだなぁ。
第2章のテーマは作曲もすごいけど、改めて聴くとアレンジがすごすぎる。トランペットとトロンボーンがフィーチャー感。Bメロ(?)のバックでコード吹いてるのって何の楽器だっけ。
なんといっても第3章のテーマは、唯一コントラバスがメロディとるってことでで個人的に大きな意味をもつ曲。
第4章はカスタネットかっこよすぎた…!これはヴァイオリンフィーチャーですね。ジプシーの旅に入ってからは鉄琴とフルートのかけあい。

各章ごとに主人公になる楽器が変わるのがゲーム性とも合っていて楽しいですこの曲。

4. 街でのひととき

すぎやま先生の街の曲はどれもすごい。すごすぎる。他のゲームと最もクオリティが違うのが街の曲だと思っている。
そういえばカジノの曲でドラムセットが入るけど、毎回オケのコンサート聴いて思うんのが、ドラムの打点と他楽器のリズムがすごくズレてないか?CDでは気にならないんやけど。

5. 勇者の故郷~馬車のマーチ

前半ではフルートとクラリネットが大活躍。木管楽器がフィーチャーされるとテンションが上がるという好みを今日発見しました。
後半は金管楽器ですね。2週目のピッコロのアレンジが印象的。

6. 立ちはだかる難敵

PS版の曲。これはティンパニのフィーチャー。ただ、20代に入ってから聴いたからか、曲としてはあんまり印象に残ってないんだなぁ。

小休止. SE集

2部の最初のMC中になんとSE集の演奏が。レアなもの聴けて、なんだかものすごい「来てよかった感」に包み込まれます。
やったのは確か「仲間が増えた時のSE」「レベルアップ」「冒険の書が消えた時のアレ」「あやかしの笛」。どれも再現度高かったけど、冒険の書のアレはコントラバスがやってましたがちょっと微妙でした。

7. 恐怖の洞窟~呪われし塔

塔の曲では、やっぱりカウベルの打点と他楽器のズレが気になる。
トロンボーンのリフはとにかくつらそうでした。というかどこで息継ぎするんだこのパート。

8. エレジー~不思議なほこら

エレジーのメロディとってる楽器なんでしたっけ。木管だってことは分かるんですが。鉄琴とフルートのユニゾンっておもしろい音になりますね。
不思議なほこらはゲーム中で何回も聴くことあるけど、オケ版では最後の締めが壮大で、「ここまで来た」感がムンムン出てる。終盤のきぼうのほこらに来た時を思い出させるアレンジ。

9. のどかな熱気球のたび

今日のMVP。木管4重奏の緊張感がすごすぎた。感動。プロすぎ。
変拍子・変テンポのめちゃくちゃな曲なのに、フルート、クラリネット、オーボエ、ファゴットそれぞれの持ち場があって、ここでも「アレンジすげー」感がほとばしります。ジャズのコンサートだったら木管パートから他楽器が入ってきたタイミングで莫大な拍手が起こるんでしょうが、オケではそういうのないのね。
つくづく思うんだが、すぎやま先生はゲーム音楽を作曲してる時点でこのアレンジまで考えてるのか?

10. 海図をひろげて

この世のゲーム音楽で一番好きな曲が2曲あるんですが、その片方(もう一つは天地創造の「帰路」)。
2年前聴いたときはイントロで涙ドバー状態。冗談抜きで生きてて良かったと思った。今回はわりと落ち着いて聴けました。ちなみに大学時代に大阪から高知にフェリーで帰るとき、毎回この曲が自動再生されていた。脳がそういう仕様になってしまっている。

11. ピサロ~ピサロは征く

これもPS版の曲で、あんまり印象に残ってないんだなぁ。

12. 謎の城

これもジプシーダンスと同じでヴァイオリンソロパートあり。
ドラクエ4の城テーマは弦楽器フィーチャーですね。

13. 栄光への戦い

史上最高の戦闘テーマ。これを超える戦闘曲は無い。子どもの頃あまりに自然に聴いてたので後になって譜面で変拍子と気付いた時に愕然とした思い出の曲。
ただこれはねぇ。申し訳ないけどCDに軍配が上がる。あまりに難易度が高すぎるからか?生で聴くとテンポが遅いのが本当に残念。鉄琴は本当に忙しそうだw

14. 導かれし者たち

ドラクエ史上最も好きなエンディング曲。いつ何回聴いてもやっぱりいい。
20年サントラ聴いてきて初めて気付いたんですが、オケ版には第1章~第5章のテーマアレンジメドレーの箇所無いんですね。せめてライブではあの部分やってくれへんかなぁ。

ec. 序曲

アンコールは序曲でした。隣の友達はズバズバ泣いてました。

ぐだぐだと書きましたが、
要するに最高でした。

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終了後に必ず撮る図。
コントラバス隊の皆さん、お疲れ様でした!超かっこよかったです。

知らなかったですが、これシリーズ化されてて来年は5のコンサートをやるみたいです。必ずいく。