5年ぶりにエレキベースでバンドに乗る事になった途端、俄然エレキベース熱が高まって来ました。放置していた楽器の弦高やサドル調整をしていく中で、気付いた事があります。
ペグの弦の巻き数で弦のテンションがめちゃくちゃ変わるやんけ。
BEFORE
AFTER
このように弦の巻き方をペグの上方でまとめる事で、体感できるくらい弦のテンションが下がりました。
なお便宜上「ペグの巻き方」と言っていますが、正確にはナットに対する角度の深さを調整しています。
巻き数を少なくすると弦の角度が浅くなります。いやもちろん、私もエレキベース弾き始めて長いものですので理屈では知ってた事ですが、まぁ気持ち程度だろーと思ってところ、プレイアビリティを左右するレベルで変化するとは思っていませんでした。びっくり。
所持しているYAMAHA TRB-JP2はスーパーロングスケールと言って35インチ。そのままだとむちゃくちゃテンションがキツイので随分弾きやすくなりました。
弦のテンション調整というとブリッジサドル側で弦高を調整するのが普通ですが、弦高を変えちゃうとテンション以外の問題(フレットと弦の距離が変わるなど)にも手が出てしまいます。一方でペグ側での調整は弦高には一切を手を加えずにテンションだけ調整できる方法として利用価値があるなと感じました。まぁ最後の微調整、くらいの変化ではありますが。
なお良いことだけではありません。
ひとつ目に、少しだけビビりが多くなります。
弦が少し暴れるようになるので、フレットに当たりやすくなるためでしょう。
ふたつ目に、少しだけ音程感が弱くなる気がします。
正確にはアンプを通して許容範囲かを調べる必要がありますが、生音を聞いてる限りは少し影響があります。
これはそもそもそのはずで。この楽器、「低音の音程感をシャープにする」ために、わざわざスケール延長してネックに角度をつけたというコンセプトなのに、私がやってる事はその効果を打ち消す行為に相当します。YAMAHAに怒られるかもしれません。
とはいえ、もう歳もとってゴリラみたいにガシガシ弾くのがつらいので、とにかく弾きやすさ重視のセッティングでしばらく行ってみようと思います。
満足です。
物理的に何が起こっているのか
ここからは完全に余談です。しかも正解かどうか分かりませんが、私はこういう解釈をしました。
まず、弦長が一定でかつピッチも一定なので、弦の張力(ピンクの矢印)はヘッド側弦の角度に依らず一定のはずです。
そして、ヘッド側の弦には角度がついているので、ナットを下方向に押し込む力(紫の矢印)が存在しているはずです。この力は、ペグの巻き数が多いほど=ヘッド側の弦の角度がキツいほど、大きくなるはずです。
そして同等の力がナットを介して反発しているはずです。この力も同様、弦の角度がキツいほど大きくなります。
左手で押弦したり右手で弦を弾く行為はこの紫の力に反発して行うものなので、紫の力が大きくなればなるほどテンションは強く感じ、小さくなればなるほどテンションは小さく感じるのではないでしょうか。
多分ですけど。
趣旨からズレてしまいますが、
テンション(機械的、絶対的な)を下げるには
単純に弦のゲージを細いモノに、、、
4弦セット(ラウンドワウンド)の場合、
一般的な045~105(100)で
テンションは約78Kgf~(ダダリオ)
一回り細い
040~095だと
約70Kgf↓
私事、
↑の040-095の4弦セットに130のテーパー5弦の組み合わせが
個人的にベストなバランス。
フレットレス(TOKAI JB-80改)のご老体にも
セミフラット弦の040-095(ダダリオ)
に変えています。