東京から3時間、オーシャンビュー&インフィニティ風呂の旅館で贅沢にだらだらと過ごす

例年だとこの時期は夫婦で国外逃亡してヒャッハー中なのだが、コロナの今年はさすがに厳しい。年の瀬が近づくに連れ高まってくる「このまま家でじっとするのは耐えられない」という妻の要望に応えるべく、ちょっとした小旅行に興じてきた。
どうせ寒くて何もする気が起きないだろうからホテルに金かける作戦で、人生初のオーシャンビューとやらに挑戦。結果的にこれがとんでもなく良かった。

なお、妻は社会人になってから年末年始を日本で過ごすのはまだたったの2回目なのだそうだ。

ということで「踊り子」というナイスな名前の列車に揺られること2時間半、伊豆稲取というところにやってきた。

Google Mapsでも表現されている通り、東京駅から1本で行けるという利便性が突き抜けている。まぁ1本で行けると知ったのはホテルをとった後なのだが…。
東京駅まで10分で行ける立地に住んでいる俺たち超グッジョブじゃね?という話をしているうちに現地に到着(誇張表現)。

コロナに関しては感染させる側にもされる側にも断じてなるべきでは無いと強く考えている人間なので、ガラガラの車両を選び、二重マスク、定期的に手の消毒。東京駅では通行人から2mあけるを徹底。そこらへんの飯屋に行くよりも接触しない状態をキープ。早く気を使わず旅行できるようになってほしいと思う。

ホテル「いなとり荘」に着きました。


オーシャンビューすげえええ。
事前に口コミ写真を見ていたとはいえ、実物はやっぱ全然違う。これはほんとに我が身で体験すべきものだと感じる。特に、ざざーんと波の音が絶え間なく聞こえるのが本当にいい。冗談抜きに、南国リゾートに来たような気持ちになる。

さて伊豆稲取、見るべきものが本当に無い(現地の方には申し訳無い)が、こちとらゆっくりしたくて来ているので好都合。変にアクティビティ欲を出しても消化しようが無いので、強制的にゆっくりしたい時にこういうチョイスは良いと感じる。

妻は風呂に入る→仕事をする→風呂に入る→仕事をするを繰り返し、自分はYouTubeをひたすら見て過ごす。
家でやればよろしいがなと思われるかもしれないが、片付けなりなんなりと自分たちで世話をしないといけない部屋にいるのと、世話をされる立場で空間にあやかるのとでは体験としての性質が異なる。
このためにわざわざ3時間かけて来て2泊で100,000円かけるという新しい金の使い方を発見した気がしてくる。

妻が「インフィニティ」という単語を連発するので、宗教の本でも最近読んだのかなと思っていたら、どうやら風呂の一種を指すらしい。
露天風呂の湯面と空、もしくは海のビューの境目をつなげたスタイルで、これも自分は初体験した。
なんだがこのホテル、男がインフィニティを楽しめる時間が毎日の朝5時から10時までの間に限定されており、夕方や夜のインフィニティを堪能する事はできなかった。妻は4回くらい堪能した。
こんなところにもジェンダー問題は横たわっている。

あと食について。

稲取は金目鯛の漁獲高1位らしく、あらゆる場所で金目鯛が猛プッシュされている。


中でも「魚八寿し」で食べた金目鯛の握りは概念が覆った。
店内に切り抜きされていたインタビュー記事によると、ここの店主が金目鯛を寿司のネタに昇華させた張本人らしい。寿司界のディスラプターか。
ホテルから徒歩15分かかるがあまりのうまさに2夜連続で行ってしまった。稲取に来たらほんとオススメ。

なお一言余計な事を言っておくと、金目鯛は生物学的には鯛の一族ではないらしい。

あと、ホテルの近くにはマックスバリュがある。

日本のあらゆる場所で見られる、この旅行風情を消し飛ばすスーパーが現地の商店街を壊滅させたのかと複雑な気持ちで訪れてみたところ


この夏、我が夫婦の中で爆発的なブームを起こして一瞬で東京から去っていったアイスの実「大人のショコラ」味が大量に売っていた。
我々は飛び跳ねて喜び、スーパーを出て1分くらいで食べきってしまいった。むしろただのゴミになった空き袋を持ってホテルへ歩く時間の方が圧倒的に長かった。

この付近、夜にやってる食事やさんが全くと言っていいほど無いので、上記の寿司屋に行くか、おとなしくホテルの夕食を食べるかくらいしか本当に選択肢が無い。
そうでないとマックスバリュの惣菜を買うか、その隣にあるマクドナルドにあやかる、みたいな選択肢になる。危険。

この「いなとり荘」では朝食のビュッフェも相当おいしかったので、夜もおいしいと思われる。ウチは予約したのが2日前だからか、夕食プランがとれなかったので知らんが。
なお朝食ビュッフェは、自分が国内ホテルで食べたものの中では最高と言っても過言ではないくらいおいしく、普段の3倍くらいの量を食べてしまい昼まで気持ち悪くなってしまった。

という事で、新しい金の使い方に気づいてしまったような、2泊3日の伊豆稲取の小旅行でした。
まぁ本音を言えばやっぱ海外に行きたい。

なおこのエリアは徒歩圏内に4,5つくらいのホテルがあるが、「いなとり荘」が最も海に近くオーシャンビューを楽しむのに適していると感じる。自分はGoogle Mapsの口コミ点数が一番高いのを選んだだけだが、点数に偽り無しでした。