Kazuki Yamanaka(山中一毅) ウェブサイト 2020リニューアル

ニューヨークでジャズミュージシャンとして活動を続ける山中一毅のウェブサイトをリニューアル制作しました。彼自身の2枚目のアルバム “Dancer In Nirvana” の発売に合わせ、作品の世界観を表現するデザインを意図しました。

デザイナーじゃないのでグラフィック的に大した事はできない(と言うと氏に失礼ですが)私が最もスタディしたのは、背景の色です。

彼が京都の三十三間堂を訪れた体験が今作のベースになっていると聞き、「静寂の中に音楽があった」という言葉から得たインスピレーションを何とか表現したいと考えました。私自身も三十三間堂に訪れた事がある(と言っても15年以上前ですが)のもヒントになったのかもしれませんが、結果的に選んだ「青が入ったかなり深い緑」が仏教的な静寂の想起に一役買っていれば嬉しいです。
あまり他のウェブデザインで見かけない色というのもあって、私は気に入っています。

このビデオで、今作の音楽の一端が伺い知れます。

東京とニューヨーク間で時差がほぼ半日なので、こちらの制作→先方の確認のサイクルがちょうど1日で1周回るように進行…というか意図せず勝手にそうなりました。
まるで文通のように毎朝確認するメールのラリーはまるで恋人とのやりとり…いや、学生時代に彼と生身で会っていた頃を思い出しました。

Sketchの本格導入

また今回はプライベート案件としてははじめてSketchを本格導入。最近は仕事の現場では(本職が設計者である私にとっても)完全にスタンダードとなっており膨大な時間をこのツールと接して来ました。その甲斐がありかなりのスピードで設計とデザインを同時にスタディする事ができました。

アニメーションエフェクトの廃止
2015年に制作した時は技術を覚えたてで使ってみたかったしょうがなかったCSS3のアニメーションエフェクトですが、今となっては情報を伝える上でそこまで必要なものでも無いなと。この件について議論したわけではありませんが、彼自身も派手な装飾を好まない志向がある事から、自然とアニメーションは実装しない方針となりました。
またアニメーションとは関係ありませんがモーダルウインドウも廃止しました。
総じて、フロントエンドは極力シンプル化したと言えます。
特殊な事といえば、:targetセレクタを使ったピュアCSSのタブ切り替えくらいかと思います。

WordPressの導入
フロントエンドはシンプル化した代わりに、今回はバックエンド面でWordPressを導入。ここ4年以上、ライブ情報は全て彼の依頼を受けて私が手更新で運用してきましたが、そろそろ彼自身が更新してもいい頃合いかと笑。

以前、別のプライベート案件でクライアント向けに導入した事がありましたので、今回はその経験が大きく役立ちました。
が、どうしても「同じ事を2度やるのは芸が無い」と思ってしまったため、今回はカスタム投稿タイプをプラグインに頼らず導入するというチャレンジを敢行。先人の教え(ブログ記事)を大量に参考にしながらなんとか実用まで至る事ができました。感謝。

ツアーの再開を願います
なおこの度、アルバム発売に合わせて計画されていた3-4月の日本ツアーは、コロナウィルスの影響でキャンセルとしたそうです。
苦渋の決断だった事は想像に難くありません。一刻も早い事態の収束と、彼の新しい音楽が日本に伝わる機会の来訪を祈念します。

Credits

Client
山中一毅
設計
いまさし
デザイン
いまさし
コーディング
いまさし
WordPress開発
いまさし
URL
http://kazukiyamanaka.com