紙ゼロで完了する、会社員による確定申告の手順(自分用のメモ)

2週間以内

私は会社員ですがひょんな事から確定申告をする必要が発生しました。妻の手伝いで申告した数年前に比べて相当なデジタル化が進んだなと驚くものの、とはいえ始めての経験で手こずった部分もあるので将来の自分向けに手順を残しておきます。

自分のステータス

  • 会社員
  • 生命保険は加入
  • 地震保険は加入
  • 住宅ローン無し
  • ふるさと納税した(楽天)

こういう状態の人間が、以下のステップで確定申告を紙ゼロで完了する事ができました。

用意するもの

  • マイナンバーカード(物理)
  • マイナポータルのスマホアプリ
  • 保険の証券番号
  • 源泉徴収票

大まかな手順

向き合う相手が”マイナポータル(デジタル庁)”と”e-Tax(国税庁)”の2つあってややこしい。前半がマイナポータル、後半でe-Tax、という理解で良い。

  1. 先にマイナポータルで情報連携をやっておいて
  2. その情報を使ってe-Taxで申請する

図にするとこうなる。

確定申告の大まかな手順
確定申告の大まかな手順

手順1. マイナポータルでひたすらデータを連携する

マイナポータルにログイン。ログインの度にスマホアプリでマイナンバーカード(物理)を読み取る。この行為をあと数十回は行う事になる。

親の顔より見る事になる図
ログイン後のマイナポータル

ログイン後、この「確定申告」メニューを押して指図されるままに進めていければ、基本的になんとかなる。
なおマイナポータルはChromeで動作するが、後で触れる事になるe-TaxはChromeでは一部動作しない。

住宅ローンのお世話になっていない自分の場合、マイナポータルでやることは大きく「生命保険」「地震保険」「ふるさと納税」の3つの連携となる。

生命保険料控除

以下の2つを行う。

  • 控除証明書の電子データの交付を申請する
  • マイナポータルと「e-私書箱」を連携する

のだが、ひとつひとつの手順が何を示しているのかを理解する必要は無く、指示されるままに進めてたら「連携完了」となる。そういう意味ではウェブサービスとして優秀だと感じる。
10年以上前、Webデザイナーの先輩が「ゲームってAボタン押してたら進むという意味で、Web UIよりも優れている」という事を言っていて「はぁ」と思ったが、Webサービスもそういう領域に近くなってきたのかもしれない。

ひとつの保険会社に契約が複数ある(証券番号が複数ある)場合は注意。
2つ目の証券番号の登録は、マイナポータルからではなく、各保険会社の「控除証明電子交付サービス」のログイン画面の「追加する」から行う。これに気付くまで数日かかった。

保険会社の連携サイト

自分の名前を押した先に、証券番号の追加メニューに行ける。こればっかりはWebサービスとしてイケてない。初回申請時に複数の証券番号を同時に申請できる方が期待値として普通。

地震保険料控除

生命保険料の控除と同じ。略。

ふるさと納税

「民間送達・e-Tax連携サービス」と連携する。2025年現在はPCに対応していないのでスマホでやる。iPhoneXではエラーが出て中断。5回試してもうまく行かないので代わりにiPhone12でやると成功。謎のエラーが出た場合は端末を変えるのが良いかもしれない。

自分がふるさと納税している楽天の例だと、サービス連携後、楽天のIDとパスワードを入力すると寄付額が無事連携される。ここは楽ちんだった。

とりあえず言わせてもらいたいのだが、こういう”いち機能”にわざわざ「e-私書箱」とか「民間送達・e-Tax連携サービス」みたいなサービス固有名をつけるの、国民を混乱させてるだけだと思うんだが、何のメリットがあるのかね。

住宅ローン

自分は対象者ではないので不明。

この工程のゴール

マイナポータル側の「証明書等の取得」で各項目が「完了」となれば良い。

こうなることを目指す

ここで注意。
上記のようにマイナポータルでは「完了」表示であっても、次の手順のe-Tax側で連携されるには2-3日のリードタイムが必要。この場合、e-Tax側で「マイナポータルと連携する」をしても、一部の控除証明書が表示されず、かなり混乱する。

手順2. e-Tax側やること

ご丁寧にマイナポータル側に「e-Taxへ遷移する」リンクがある。ログイン状態が引き継がれないのは御愛嬌。この後は画面に従って氏名や住所などを入力して進めていくと良い。
入力項目は多いとはいえ、マイナポータル側の作業と比べるとこちらは一本道。源泉徴収書の入力などすればよい。30分くらいで終わる。

先述の通り、e-Tax側で一部の情報連携がされていない場合は数日待つ必要がある。

総括

この工程を通じて感じた事は以下の通りです。

  • マジで紙がゼロで済んだのは感動
  • しかしデジタル慣れしてない人にはまだ無理
  • データを連携するシステムにわざわざサービス固有名をつけるのやめてほしい