リチャードボナのサウンドが好きで、どうやったら打点の分かりやすながらもあの優しい音が出るのかとリサーチしていると「ディレイを薄くかけている」と本人が仰る動画に出会いました。
インタビュー中ではディレイと言ったりリバーブと言ったりとどちらか定まりませんが、とにかく空間系のエフェクトをかけていると。動画中で確認できますがそれをON/OFFした際のサウンド変化たるや凄まじく、「我、天啓を得たり!」と興奮してディレイを買おうと思いました。
なんですが、よく考えたら15年前に買って一度も使ってないBOSSのマルチエフェクターが押し入れに眠っている事を思い出し、それ使えばええやん、と稼働させてみる事にしました。今更のデビューです。

これです。早速スタジオ練習とライブで使ってみたのですが、悪くないと思いました。
以下、YAMAHAのアクティブ6弦ベースTRB-JP2で使った感想です。パッシブのベースとの相性はまだ分かりませんが、このエフェクターの価値の一端をお示しします。
目次
マルチはダサい? いやいや
マルチエフェクターってなんか「初心者が使うもの」「明らかに下に見られる」みたいな風潮を感じないでもないのですが、このME-50B、Christian McBrideとRichard Bonaが実際に利用していました。

世界トップベーシストと言っていいこの2人が使っているという事実が私の気持ちを大きくしました。誰にも文句は言わせません。完全に虎の威を借りた狐ですが。
という事で、堂々と使って良いと思います。
機能と私の場合の使い方
ざっくり言うと、6つのセクションで構成されています。

セクションごとに複数のエフェクトからを1つを選択します。それぞれの詳細はBOSSが公開しているマニュアルを見て頂くとして、私の使い方はこんな感じです。
- ① コンプ・リミッター
- このエフェクターのために開発されたという「Natural Comp」を利用しています
- Naturalという名前の割には、所持しているBBE Opto Stompに比べるとかなりコンプ臭が強いかかり方がするので要注意です
- アクティブベースを繋いでる時の感覚では、12時超えると結構危険な音になります
- ② イコライザ・マスター
- イコライザのかかり方は結構自然な印象です
- ミドルの周波数が可変なのはとてもGOODで、100Hzから2.5kHzまでとレンジは広いので、大抵の現場ではどうとでもなる気がします
- 手持ちのFreedom Custome Guitar ResearchのQuad Sounds Bass Preampもミドルの周波数が可変なのが重宝していましたが、それと同じ事ができます
- 各ツマミの効き具合、カット/ブーストできるdb数はClaudeに調べさせましたが判明しませんでした
- ③ フィルター・トーン
- このセクションではオクターバーやワウ等がセットできますが、私が選んでいるのはエンハンサーです
- 理由はリチャードボナがBOSSのLMB-3(リミッター・エンハンサー)を使っているという噂を聞いたからです
- 完全にミーハー心だけでこれを選択しています
- ④ 歪み・シンセ
- 使いません
- 一説によるとこのエフェクターの歪みはデジタル臭が強くて評判が悪いらしいです
- ⑤ 空間系
- 本命です。ディレイやコーラスが使いたいがためにこんな重いものを持ち出しているので
- ⑤ フットスイッチ
- 様々な機能を充てる事ができるのですが、ややこしいので私は使いません
私にとっては「コンプ・イコライザ・ディレイの3つのペダルが1つになりました」という意味合いが強いです。
という事でモノは揃ったと。いざボナに見習ってサウンドメイクをしてみたところ、当たり前ですがボナの音にはならないんですねぇ。まぁ分かっていた事ですが。
なんですが、ディレイやコーラスを普段使いに導入するのは始めての経験ですので、これが奏功するのか、しばらく実験してみようと思います。
気になる音質劣化やノイズ
音質の劣化
音質の劣化については、よく分からないのが正直なところです。
劣化してようがその音がアンサンブルにマッチすればいいと思って生きてますし、スタジオで使ったところ音に満足してしまいましたので、私としては及第点。
コンプ感
バイパスでもなぜか明確にコンプ感が加わります。けっこうキツめです。
私の持っているベースは低音がボワボワする傾向があるのでむしろ固くなって好都合ではあるのですが、パッシブの場合はかなりアクティブ臭が強くなります。このエフェクターを許せるかどうかはこのあたりが決め手となりそうです、
ノイズは多少乗ります
スタジオで使う分にはそんなに気になりませんが、ライン録音だと気になる人はいそうだな、くらいにはノイズが乗ります。
背面にNoise Suppressorというツマミがありまして、これがノイズに効くという触れ込みなのですが、ノイズが減るというよりもサウンドが大きく変わってしまうので私は使いません。
難点はでかくて、重く、荷物が増える
上述の通り私がこのエフェクターを持ち出す理由は、コンプ・イコライザ・ディレイの3つを使いたいからですが、コンパクトエフェクターは1台せいぜい500g、3つ合計しても1.5kg。一方でこのME-50Bは3.15kgありまして、重量が2倍という計算になります。これでまずげんなりします。
そして重量よりもデカさが問題です。
今まではペダルは最大2つまでを持ち運ぶ運用をしてきました。理由はベースのギグバッグに入るからです。ここでの最大のポイントは「ギグバッグを背負った際に両手が空く」事にあります。
しかしこのME-50B、ギグバッグに入りません。

いやギリ入ってるとも言えなくもないかもしれませんが、これだと雨が降ったら終わるので、この運用は許容し難いです。何が何でも荷物を増やしたくない一心でこれまで生きて来ましたが、バッグで持ち運ぶ運用に手を出すしかありません。つまり移動中、手が片方埋まります。
その運用に耐えられるのか、つまりそのデメリット以上のサウンドメリットを評価できるのか、半年くらい運用してみて判断する事になるでしょう。
後継機の音質が良いらしい
なおこのME-50B、発売されたのが2003年ともう20年以上前の事で、当然のように生産終了品です。中古で15,000円ほどで売られていますが(2026年現在)、今買うなら2024年発売の後継機ME-90Bがいいのではないでしょうか。音質がとても良くなっているとのことです。

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