いまさら聖剣伝説2のプレイ感想。やっぱ名作だこれ

3ヵ月以内
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先日聖剣伝説3をクリアした勢いで、そのまま聖剣2にも手を出してあれよあれよという間にクリアしてしまった。プレイしながら思ったのだが、聖剣2ってこんなにおもろかったっけ?
聖剣3のレビューを書いてみたら「ちょっと傑作とは言いづらいなぁ」という結論になったので、2もまぁ似たようなもんだったかなと思いきゃ、いやいや全然おもろい。名作だわこれ。

好きな人には申し訳ないのだが聖剣シリーズって個人的には「RPGとして作りが雑」という印象の方が強かったけど、というか今やってもやっぱ雑な部分は目につくんだが、それ以上にすっかり感動してしまった。

聖剣2といえば当時小学生(歳がバレる)でしかも夏休みに発売されるということで、もうとんでもない楽しみだった覚えがある。1993年発売。24年前かよ。
我が家には親父、俺、弟、の3人のゲーマーが同居しており、困ったことに全員がRPG狂いだったため、とにかくテレビの取り合いだった。なもんで、ドラクエやFFみたいな有名RPGが発売される度に3人で「1人1日1時間までな!」という協定を結び進捗を競い合うという変な習慣ができていた。聖剣伝説2もそんなRPG家族の期待を背負って発売されたタイトル。当然3人は血眼になって競ったものだが…。
たまたま俺と弟だけがおかんに連れられて九州の親戚の家に1週間遊びに行くという予定ができ、出かける前に俺と弟の2人がかりで親父に「1日1時間しかやっちゃダメ!約束!」と言い残して家を後にしたもんだが、親父がそんな約束を守るわけがなく(俺が親父でも守らんわな)、帰ってきたらとんでもないレベルに上がった親父のセーブデータを見て怒り狂った記憶がある。
か、かわいい…。

いや、そんなことはどうでもいい。

なんで聖剣2がこんなにいいと思ったか、それを述べるのがこの記事の趣旨である。

聖剣伝説2は和製RPGの王道が詰まったドラマである

聖剣伝説2は「冒険」「成長」「出会いと別れ」の物語である。いや30過ぎたおっさんの発言としてはかなり痛いけど…。ただ、ドラクエ1の誕生からリアルタイムにジャパニーズRPGに触れ続けてきたおっさんにとっては「RPGはこうじゃなきゃ」と思わせるストーリー構成が単純に嬉しいんだな。たぶんFF7以降、ファンタジーじゃなくなってしまったRPGに馴染みきれてない反動なのかもしれない。ただ懐古主義と言われようと俺にとってのRPGの価値観はこうなんだからもう仕方がない。それとも、むしろ30過ぎ世代だからこそRPGにこういうコテコテなドラマを求めるのかもしれない。

村の少年のちょっとした出来心が事件を起こし、話がちょっとずつデカくなり最後は世界を救う、というテの話が単純に好きで、今思うと俺が生涯ナンバー1RPGと信じて疑わない天地創造もそうだ。男はまぁこういう話が好きなもんだろう。アニメを全く見ない俺にとっては、RPGこそがこういうドラマの主役になるのである。

中盤のフラミーをゲットする前後はいきなり行動範囲が莫大に広がるからかドラマ性よりも自由度の方が強く感じられるものの、大神殿出現あたりから物語に軸みたいなものが見え始める。そこからは敵勢力にクーデターが起きたり、ランディの出生の秘密が明かされたり、プリムの彼氏(?)があぼーんしたり、と大イベントの応酬で、いよいよ佳境に向かっているナという実感はRPGならではの興奮。「RPGなんだからラスボス倒して平和が戻ってエンディングでしょ」というのは分かりきっているのだが(まぁ何度もクリアしてるし)、それが分かっていてもこういうドラマに浸るために俺はRPGをやる。

次作の聖剣3にイマイチ感動できなかったのは終盤のストーリー構成の差なのかもしれない。神獣を8匹倒すくだりはゲームとしてはクラスチェンジだったり大ボス攻略の醍醐味があるものの、ストーリーという視点ではもうお使いイベント以外の何物でもなく、急にストーリーの軸が希薄になる時間が長い。5匹目倒してるくらいには「何で神獣倒してるんだっけ」状態になる。あれが終盤じゃなくて序盤~中盤ならまだよかったのかもなぁ。

話を戻すと、個人的にはこのゲームのクライマックスは2つ用意されている。

ひとつはマナの樹にたどり着いたシーン。
遠くにあるマナの樹を眺めながらランディが「ずっと3人でやってきた」みたいなことを言う。このセリフがすごくいい。村のヘタレ少年だったランディが随分と成長したなぁとか、物語が始まった頃の生活にはもう戻れないんだろうなぁといった郷愁感とか、文字通りの仲間感…みたいないろんな感情がこんな短いテキストで感じとれてしまう。
単純にこういった今までを「振り返る」というシチュエーションを挿入するRPGはあんまり見たいことがないし、聖剣伝説2の独特の演出のような気がする。

その後に母親との別れ的なイベントがあり、あまりにベタベタな演出にちょっと笑えるが、それこそが聖剣伝説2のいいところなのだ。

もう一つのクライマックスは最後の神獣戦直前。
こいつを倒せば仲間が消える、でも世界のために涙を飲んで倒さなきゃいけない、というこれもむちゃくちゃベタベタな状況設定。当の主人公たちはポポイの説得で随分と割り切ってビシバシ神獣を攻撃するが、プレイヤー側にはかなりの葛藤を覚えさせる。はずだ。俺はそうだった。
ちなみに神獣を倒せばポポイが消えるのでは?というのをいきなり述べ始めるのは主人公のランディなのだが、それまでの経緯の中にランディがマナの世界についての理解があるような描写は無いし(ほとんど教えてもらう側として描写される)、そもそもこいつそんなに頭良くないので「なんでお前がいきなり気付くねん」とは思ってしまう。こういうところがちょっと雑なんだなぁ。例えばマナの樹に教えてもらうとかそういう設定にはできたはず。こういうところがひとつづつケアされればよかったのに。

とまぁベタだけど王道なストーリーにひとしきり感銘を受けるので、宝箱を開けると武器のレベルがアップするという怪奇現象や魔法で中ボスが瞬殺できてしまうバランスの悪さとかがどうでもよくなる。逆にそういうところをシビアに見る人にはツライかもしれない。

マルチ主人公制をとった聖剣3ではこういうドラマは演出できないよなぁと考えると、やっぱりRPGは聖剣シリーズに限らず固定主人公でええやろと思ってしまう。キャラクターデザインは3の方が優れてると思うものの、やっぱりストーリーに肉がつかないと感情移入できないよねと思わせるいい例だ。俺はRPGにキャラゲーであることを求めない。

とまぁベタ褒めしといてなんだが、ケチが無いわけでもない。特にセリフのライティングは全編通して「もうちょっとどうにかならんかったのか」という気がする。この頃のスクウェアRPGのたいていはテキストが雑で(FF4やロマサガとかが特にそう思う)、そこがもうちょっとちゃんとライティングされるだけで相当な神ゲーになった作品は何個かある気がする。その点ライブアライブは異色なくらいにライティングが神がかってた。

音楽

あと2と3をほぼ同時期にやって確信したことがある。ストーリーにドラマがあると、音楽も同時にドラマ性を持つ。
改めて聖剣2と3のサントラを聞き直して楽曲としてのクオリティは両者とも同様だと思った。だけども、どうしても聖剣2の音楽の方が単純にいいと感じる。その理由が、ひとつひとつのシーンと結びついて聴ける点で
まぁ分かってはいたけど、ゲーム音楽っちゅうのは楽曲だけで語ることはできないんやなぁと痛感した。

バトルシステム

バトルシステムについては他のブログでも色々言われているが、俺も2の方が良かったなぁ。
広大なマップ+散らばる敵キャラと随時闘うというシステムは、せっかくドラクエやFFと全く違う戦闘スタイルを確立したのに、聖剣3ではマップを小刻みにしたせいで戦闘開始→終了という従来のスタイルに戻ってしまった感。というかマップの敵を倒した「WIN!」は正直、意味が分からんよなぁ。別に3になって後退したとは思わないけど、何か意図があってディレクションを変更したというよりはシステム的な制限か何かで「こうせざるを得なかった」という気がしてしまうのは残念。
結果として聖剣3はボコボコ殴りまくるゲームになってしまったが、聖剣2はヒットアンドアウェイを駆使ししながらMPが少ないので魔法の出し惜しみをせざるを得ないという戦略性の高いバトル設計になっていたと思う。

まぁある意味こういうインタラクティブなバトルは聖剣2で完成してしまっていたと考えるほうがいいかもしれない。

たぶんRPG最高峰のパッケージビジュアル

聖剣伝説2といえば本当に印象的なのがメインビジュアル。3もそうだが、物語のクライマックスシーンを選択している。

改めて調べると磯野宏夫さんというイラストレーターの方の作品。確か去年くらいにTwitterで亡くなられたことを知った。

磯野宏夫でGoogle画像検索するとその世界観がわかるが、本当に緻密で美しい世界を描く。

著作権的にブラックなのは承知だが、敬意を表し、また故人の作品がもっと広まってほしいという考えで敢えて貼らせて頂く。

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ゲームをプレイする前なら「これが何なのかわからないが大きな何かを予感させる」し、ゲームプレイ後なら「村を追い出されてから起こった色々な出来事を思い出させる」、そんなビジュアルだと思う。このゲームを象徴するビジュアルとしては完璧だし、これを見ると他のビジュアルが全く思いつかない。
絵が美しいこともさることながら、ゲームのプレイ前の人が見ることが多いパッケージビジュアルにクライマックスのこのシーンを選ぶのはすごい。RPGのビジュアルである意味「ネタバレだけどネタバレにならない」というギリギリのラインを攻めた、こんなビジュアルは見たことがない。

ということで

イマドキのRPGに納得できない人なら、久しぶりにプレイするといろいろ思い出す作品だと思う、という話でした。

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