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NHKプロフェッショナル「英語講師 竹岡広信」を見て

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正月帰省中にたまたま見る機会があり、結構感動したので思ったことを少し。

竹岡センセは自分が浪人時代に通ってた駿台京都校でのレギュラー講師でした。
アホやと思った生徒には「ドアホ」と言う、くだらない問題には「くだらへん」と言う。自分の正義を全く隠そうとしない、正直でだからこそキレのある語り口にファンは多く、自分もそのうちの一人でした。休み時間は毎度毎度、質問したい生徒の長蛇の列で、先生自身が休む時間全く無いやんけ状態だったと記憶しています。

当時は「おもろいおっちゃんがおるなぁ」という風に思って見てました。

で、予備校を卒業してから10年以上経った今、18のガキんちょとは違う視点で先生のことを振り返ってみると、自分が出会ったこれ以上に「教師」と呼べる人はいなかったんじゃないかと思ったりします。他の生徒がどう思ってたのかは知りませんが、自分がこの先生を一番好きだったのは、喋りが一番面白かったからでは無かった、ということに気付きました。

先生が、一番真剣だったからだなぁと。

インタビュー中に何度か「(生徒に対して)ごまかさない」という言葉が出てきます。この人はマジでそれをやり続ける人だと思います。何十時間も授業受けた俺が言うから間違いない。
番組中で紹介されたエピソードで、耳の不自由な生徒がクラスにいることを知ってから効率度外視で「喋りの全てを板書する」スタイルに切り替えたという話。ごまかさないという姿勢が凄く現れていると思います。目頭が熱くなりました。こういうことを、本当に全力でやる先生です。

生徒のことを「お前ら」と呼ぶ先生の態度を見て、今の時代なら上から目線とでも言うのでしょうか。ちゃうちゃう。
「受験テクニックを教える人と、生徒」というビジネス上の関係を、この人からは感じませんでした。じゃなくて、生徒の夢(=この場合は大学に受かること)を、全力で、等身大で応援してくれるおっちゃん、という方が正解です。
受験テクニックだけ紹介してやれ点が上がっただのなんだので喜ぶ…そんな程度のレイヤーではこの先生が仕事をしてないないことは、当時の自分でも何となく感じていたんだと思います。

これ、予備校の講師というポジションで実現してしまってるのが、この人のかっちょいいところだと思います。
高校の教師じゃないですよ。もちろんホームルームとか運動会とか無いです。本来なら「点の取り方教えてあげればそれでいいんでしょ」という一点だけで結びつければいい筈が、そんな冷めた関係をぶっ壊すくらいの熱量を、先生自身が持ってる。まぁだから授業が超延長するんでしょうけどw

そんな偉大な人だったなぁ、と今更ながら感動して番組を見たのでした。

「英語を興味を持つ授業」を標榜している先生からしたら心外でしょうが、自分の場合は英語への興味よりも、「本気の教師ってかっこいいなぁ」という感慨のほうが強いです。正直言うと、英語講師よりも中学生か高校生の担任をやってもらいたいくらい。

この人の授業はほんとに受けてもらいたいです。
特に現職の教師に。ほんとに。いや、せめて見るだけでも。