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エウレカセブンを2週間で50話みたので感想を書く

エウレカセブンの感想

…という記事が3年半もの間、下書きのままで残っていましたので、改めて筆をとってみました。

当時勤めていた会社にこのアニメが好きだと仰る先輩がおりまして、その先輩が退職されるにあたり「じゃあ俺、先輩さん最終日までに全話見ときますわ」という軽いテンションで言ってしまったもんだから、血眼になって全話見るハメになりました。想像してたよりキツかった気がします。

ざっくりとした感想

ひとことで言うと「雰囲気勝ち」な作品だったなぁという感想です。

50話というとどうやら普通のアニメの2倍とかのボリュームらしく、平日仕事終わってから見るのはなかなか大変ではありましたが、ストーリー展開としては中だるみも無くすいすいと見ることができました。個人的には、終始ガキの理論を振りかざす主人公サイドに全く感情移入できず、途中で「見るの辞めよかな」とも思った時期もありましたが、あれあれという間に最終話。ストーリー構成と演出テンポがいいなぁと感じました。俺、ジブリとディズニー以外のアニメがたいていダメなんですが、このアニメは意外と大丈夫でした。
ボーイミーツガール的展開を大筋として、その合間合間に活きのいい脇役がちょいちょい絡んでくると。そういう全体像では楽しめました。

が、世界観設定や心理描写では「は?」な点が多かったです。

キーワードの回収不足

作中に世界観を決定づけるキーワードが頻出しますが、それが何だったのかが結局最後まで分からない。作品オリジナルのキーワードはせめて作中では明らかにして欲しいと思ってしまいます。
言葉くらいはちゃんと説明しておいて、メッセージ解釈だけは視聴者に想像させる余地を残す、なら分かりますが、ここまで投げっ放しにされると解釈しようがない。なので見終わった後に「結局何が言いたかったんだ?」というモヤモヤを抱かざるを得ませんでした。俺の場合。

その点エヴァンゲリオンが上手いなぁと思うのは、聖書のキーワードやモチーフを使ったところだと思います。作中では語らなくても、それとは別に聖書の勉強をちょっとすれば何となくバックグランドが分かるようになっている。そこから作品を逆解釈できるように設計されていたように思います。

心理描写の甘さ

レントンなりホランドなり、主人公サイドのメインキャラにはそれぞれ心理的な葛藤が設定されており、ストーリーの中でひとりひとり「ガキから大人への脱皮」的な描写が用意されています。
が、何がきっかけで脱皮したのかが全然分かりません。というかほとんど描写されていません。よっぽど想像で補完しない限り、「いきなり悟りを開いた」ように見えて笑えました。

あと敵キャラでアネモネって女性キャラがいて、まぁわりといい味を出してるんですが、結果的にドミニクってキャラとくっついてハッピーな感じになります。が、これも何がきっかけで二人の距離がこんなに近づいたのかよく分かりませんでした。もちろんそれを説明する描写が全く無いという訳ではないのですが、イベントの割に態度の変化が劇的すぎて自分の常識が置いてけぼりになるパターンがほとんどでした。

要するに、この作品、キャラクターの行動原理がめちゃくちゃ理解しづらいようになってます。
もちろん私の想像力が致命的に欠如しているという可能性もありますが。

わたくしはフィクションをわりと第三者的視点で見てしまう人間なので、こういう部分はけっこうキツった。

もしかしたら、レントンかエウレカのメインキャラ達に対して「自分と同化している!」レベルで感情移入してしまったらめちゃくちゃおもろいのかもしれません。俺には無理でした。

ちなみに3年半前の下書きによると、上のドミニクってやつが一番好きだったらしいです。が、どんなキャラだったか全く覚えていません。

あんまり細かいことを求める作品ではないかも

という風に、難癖をつけてしまいましたが「エウレカセブンはそもそもそういう細かい描写を表現する作品では無い」ということで私は理解しております。あれやこれやといううちに最後まで見てしまった自分がおりますので、そういう意味で「雰囲気勝ち」という一言で捉えちゃうくらいがちょうどいいのかなぁと思いました。

メディアミックスということで、他にも映画やら漫画やらが出てるらしいですが、それを見ればもっとキャラとか世界観のディテールが分かってくるんでしょうかね。ただ、あんまり深追いしようと思う作品ではありませんでした。